4K/8Kは脅威ではない 2013年09月21日

 巷では、そろそろ4K、2020年には8Kと言われている。綺麗なことは素晴らしい。技術の進歩は、人類にとっての幸福であることは疑いようのない事実…というのは建前という人もいる。そう、光には闇、美しい舞台の下には、それを支えている汗まみれの人たちがいる。8Kというと、今の2Kの16倍の画素数。どういう事なのかは説明する必要もないだろう。制作者たちは、その解像度に見合う制作に苦心する。
 私は、一辺8000ピクセルの動画をフリーハンドで扱うのはオーバーではないかと思う。制作者の負担も大きい。そこで、現在のサイズ、すなわち2Kのサイズの素材で4Kおよび8Kの品質を満たす手法を見出してみる。人間が扱うのは2Kまで、そこから先は計算機で、ということである。ターゲットは現状維持。以下は、100x100ピクセルのサンプル素材。(実際に試用できるPNG形式で添付)

元画像

 これを2Kの素材と見立て、8Kへと拡張する。従来通りのスムージング処理を施した後、ピクセル数を16倍に拡張したものが以下の左となる。これだと、どうしても輪郭部分がぼけてしまう。フルハイビジョンTVでDVDの映像を観た時にがっかりしたことが思い出される。やはり、ただ拡大しただけでは駄目である。そこで、自前のツールAni-Smooth&Resizerに試験的にスムージング性能を上げた新しいアルゴリズムを導入して再試行する。結果が、以下の右となる。十分に8K品質を満たす性能が見て取れた。技術的課題から生じる負担は、技術によって相殺するのが望ましい。問題は常に解決可能である。技術は人々を不幸にするものではないのだ。





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